憩室炎予防に効く書籍

数年前、憩室炎とまではいかないがなんとなく憩室があるあたりが不調で、気分的にも滅入っていた時期がある。腸の調子は人の気持ちを特に左右するらしいから、この時の自分の気分的な不調ももっともなことだったが、少しでも気持ちが楽になるような考え方はないものかと様々な書籍をあたった。
そんな中で出会った考え方と書籍を一部ご紹介します。

人は気を養ふを、養生の第一とす。なべての人喜怒哀楽に深着して気を休むる暇なし。もとも世に交れば、是を離れ得む事はかたし。ただに此着を離れて、七情の向ふ処に任せたらんには、此煩ひなからまし。物に深く着する故に、もろもろの病ひはた災おこる。ふるき文にも、聖人は物に凝滞せずとこそ見えたれ。穴賢はやり出んとする心の駒に、手綱ゆるすべからず。

出典:「江戸人の生と死」- 立川昭二 – (ちくま学芸文庫)

病気を悲しみ苦しまず
病人は、養生の道を強くつつしみ、病気のことを悲しみ、苦しむべきではありません。悲しみ、苦しめば、気がふさがって、病気がひどくなります。病気が重くても、長くよく養えば、思ったよりも病気はよく治るものです。病気を心配して益はありません。ただ、つつしんでいれば益があるのです。もし、かならず死ぬ病気であるなら、天命で定まっていることだから、心配しても益がありません。そのことで、人を責めて苦しめるのは、愚かなことです。

病気は急がずに治す
病気を早く治そうとして急ぐと、かえって間違えて病気を悪化させてしまいます。怠らずに保養を続け、治ることを急いではいけません。それは自然にまかせるべきです。すべてのことは、よくしようとすると、かえって悪くなります。

出典:「[新釈]養生訓 日本人が伝えてきた予防健康法」- 貝原益軒 著 蓮村誠 編訳 -(PHP研究所)

体や心の症状を敵視して抑圧し無視するのではなく、そこに自分の発展の可能性を探るという視点こそが大事なことだ。自己を成熟させる素材として、そして変化を起こす発火点として。

病や症状をきっかけとして行動の変化を強いられた場合は、その意味を真剣に受け止める必要がある。大抵は、本来のあるべきところに戻そうとする体からの要請である。

出典:「いのちを呼びさますもの ひとのこころとからだ」 – 稲葉敏郎 -(アノニマ・スタジオ)
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